化粧品でよく聞くレチノールとは?その効果や使い方について解説。


レチノールと言うと聞き慣れない方も多いかもしれませんが、レチノールとはビタミンAのことです。


トレチノインやレチノールという言葉を聞いた事がありますでしょうか?両方とも【レチノイド】に分類され、広義にはビタミンAの1種になります。

美容成分として注目されるビタミンA。化粧品や皮膚の治療薬にも配合されていますが、ビタミンAは使い始めた直後から赤みや皮剥けなどの症状が現れることがあり、「A反応」などと呼ばれています。A反応は単なる肌荒れとは異なるもので、実は肌にとって良い状態です。今回は、このA反応について詳しく解説します。

ビタミンAの一種である「レチノール」は、様々な効果が期待できる美容成分です。認知度が高く、化粧品によく配合されていますが、使用の際に注意しておきたい点があります。そこで、具体的な効果や使い方についてお伝えします。

(ちなみトレチノインの活性はレチノールの50~100倍です) ..

レチノールが、細胞の分化や増殖に関わっていることは古くから知られており、お肌に塗ると、新しい細胞が生まれて、お肌を若返らせる効果があります。

トレチノイン(オールトランスレチノイン酸)とはビタミンA(レチノール)の誘導体で、生理活性はビタミンAの約50-100倍であり、ビタミンA類の体内での生理活性の本体そのものであります。
トレチノイン(レチノイン酸)は米国ではしわ・にきびの治療医薬品として、30年近く前からFDAに認可されており、非常に多くの患者さんに皮膚の若返り薬として使用されています。

【YouTube更新】レチノール・レチノイド・トレチノインって何?

トレチノイン(レチノイン酸)の皮膚に対する作用
1. ピーリング作用があるため、角質をはがします。
2. 表皮の細胞を分裂・増殖させ、皮膚の再生を促します。
3. 皮脂腺の働きを抑え、皮脂の分泌を抑えることで、ニキビができにくくなります。
4. 真皮でもコラーゲンの生成を増やし、皮膚の張り、小じわの改善をもたらします。
5. 表皮内でのヒアルロン酸などの粘液性物質の分泌を増やし、皮膚をみずみずしくします。

A反応について説明する前に、まずはビタミンAについてお話しましょう。
ビタミンAは別名を「レチノイド」とも言い、油に溶けやすい性質を持つ脂溶性ビタミンの仲間です。レバーやウナギなど動物性食品に多く含まれていて、体内では皮膚や目、粘膜の健康維持や成長の促進に関わっています。健康のために食品から摂りたい栄養素ですが、肌への直接的な作用を期待する場合は、化粧品から取り入れることができます。
美容成分としてのビタミンAは、肌の新陳代謝であるターンオーバーの促進、ニキビや肌荒れの改善、しわの予防・改善などへの効果が期待できることから、化粧品成分として人気を集めています。ビタミンAは構造の違いによって「レチノール」「レチナール」「レチノイン酸」に分けることができます。
レチノールには様々な種類があり、レチノール成分のみの「ピュアレチノール」以外に、パルミチン酸を加えた「パルミチン酸レチノール」酢酸を加えた「酢酸レチノール」プロピオン酸を加えた「プロピオン酸レチノール」があります。こちらの3つは「レチニルエステル」とも呼ばれていて、作用が穏やかなビタミンAで、肌への刺激が弱く、A反応が起こることもほとんどありません。特にパルミチン酸レチノールは成分としての安定性も高いため、様々な化粧品に配合されています。
レチノールは皮膚で吸収されると、レチナールという段階を経て、レチノイン酸(トレチノイン)へと変化します。
レチノイン酸の作用の強さはレチノールの50~100倍とも言われています。その分刺激も強く、A反応が起こりやすい種類です。日本では医師の処方が必要な薬剤とされています。
このように、ビタミンAには複数の種類があり、どの形で化粧品や医薬品に配合されるかによって、A反応の起こりやすさも違います。

トレチノインに比べてるとレチノールの生理活性作用は低いですが、それでも美白 ..

トレチノインとは、ビタミンAの誘導体で生理活性の主役物質です。レチノイン酸(C20H28O2)の全トランス型で、All-Trans-Retinoic Acidの頭文字を取って、ATRA(アトラ)とも呼ばれています。そのため、トレチノイン≒レチノイン酸と考えていただいて構いません。

トレチノインは、皮膚科では古くから、シワ、ニキビ、シミ、毛穴の治療薬として用いられています。


トレチノイン | 前田メディカルクリニック | 栃木県小山市の美容皮膚科

同じレチノイドであるレチノールとトレチノインですが、その違いは何なのでしょうか?下記の表に簡単にまとめました(肌のクリニックまとめ)。

イソトレチノインはビタミンA( レチノール)の活性型(レチノイン酸)のイソ体(光学異性体の1つ)を抽出したものです。 ..

レチノールの生理活性の強さを1とすると、トレチノインはその50倍から100倍の強さがあるとされています2

ハイドロキノンとの併用、副作用、市販薬と処方薬の違いなどを解説

レチノイド類は細胞を増殖させる作用がありますが、1.6倍の表皮肥厚を起こすのに必要なトレチノインの濃度は0.025%、1.5倍の表皮肥厚を起こすのに必要なレチノールの濃度は1.6%であり、60倍の差があります1

トレチノイン、レチノール、バクチオール、レチノアート( ;∀;)①

トレチノインは、その生理活性作用の強さから、化粧品や医薬部外品への配合は認められていません。それに対して、作用の弱いレチノールや、レチノールにパルミン酸を結合させたパルミチン酸レチノールは、化粧品や医薬部外品への配合が認められています。

トレチノイン、レチノール、バクチオール、レチノアート( ;∀;)① ..

お伝えしたように、レチノールはビタミンAのひとつです。そのため、まずはビタミンAについて押さえておきましょう。
ビタミンAは油に溶けやすい性質を持つビタミンで、皮膚や粘膜を健康に保つ、抵抗力を高める、酸化を抑えるといった働きがあります。食事などによって摂取されたビタミンAは、体内で働けるように「活性型」と呼ばれる形に変わります。活性型には「レチノール」、「レチナール」、「トレチノイン(レチノイン酸)」の3種類があり、形を変えながら様々な働きをしています。具体的には、レチノールは代謝によってレチナールに変わり、最終的にトレチノインとなります。レチナールはレチノールに戻ることもありますが、トレチノインに変わると元に戻ることはありません。少し複雑な話になりますが、このように体内で様々な形に変わりながら、ビタミンAは色々な働きをしています。
そんなビタミンAですが、体内では合成されないため、意識して食事などから摂る必要があります。豚レバーやバター、卵黄、うなぎなどの動物性食品に多く含まれますが、緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンもビタミンAの前駆体として体内に貯蔵されるため、ニンジンやモロヘイヤ、ほうれん草なども意識して食べるようにするとよいでしょう。

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しかしそれでもレチノインによる刺激性皮膚炎が月単位で長引き、使用を断念される方も一定頻度でいらっしゃいます。

レチノールピーリングとは?お肌の若返り効果に期待!【医師監修】

シワや肌のハリ改善、くすみ対策など、年齢とともに気になる肌の悩みをケアしてくれるとあって、化粧水や乳液、クリームタイプのレチノール入り化粧品が販売されており、お値段もプチプラから高価なものまで様々です。

トレチノインは、レチノールと同様にビタミンA誘導体の一種です。 主な ..

レチノールは体内でトレチノインへ変換されて効果を発揮することが報告されています3。つまり、トレチノインは体内での生理活性の主役であるため、レチノールよりも効果が大きくなります。

トレチノイン(ビタミン A 誘導体)クリームには皮膚のターンオ

A反応は、「レチノイド反応」や「ビタミンA反応」とも呼ばれていて、レチノールやレチノイン酸を肌に塗布した後に急激に新陳代謝が促されることで起こります。多く見られるのは、赤みや皮むけ、乾燥感などの症状です。
症状だけを見ると肌にとって悪い反応のように思えるかもしれません。でも、実はこの反応は決して悪いものではありません。お伝えしたように、A反応はビタミンAの成分によって急激に新陳代謝が促されることで起こるもので、肌が慣れていくと症状も落ち着いていきます。肌の新陳代謝は「ターンオーバー」とも呼ばれていて、そのサイクルが乱れるとニキビや肌荒れ、毛穴トラブル、水分不足、くすみやシミなど、様々な肌トラブルが起こりやすくなります。ビタミンAを肌に塗布し、ターンオーバーのサイクルが正常に機能することは肌にとって好ましいことであり、その過程で起こるA反応は、むしろ肌にとって良い状態なのです。特にA反応は、もともと肌にビタミンAが少ない人ほど起こりやすい、とも言われています。もしA反応が起きた場合でもネガティブに考える必要はなく、これまで滞っていた肌の新陳代謝のサイクルが整い始めている、と捉えることができます。

レチノールとトレチノインの違いを見てみましょう。 レチノール ..

レチノールの生理活性の強さはトレチノインの50分の1とされていますが、レチノールの肌への効果は、一般的にトレチノインの約10分の1と考えられています。

トレチノイン」(美容液<スキンケア<美容・コスメ・香水) ..

実際に0.25%、0.5%、および1.0%のレチノールと、その1/10濃度のトレチノインを比較したランダム化二重盲検試驗では、シワ、肌の色調、色素沈着、触覚の滑らかさ等において、有効性に有意差はなかったことが報告されています4

プロのケアをあなたにトレチノイン酸(オールトランスレチノイン酸、レチノイン酸)は、美肌を作るビタミンA(レチノール)の誘導体です。

トレチノイン(レチノイン酸)はビタミンAの誘導体で、現在、日本でも一部の高価格帯の化粧品にしわに効果があるとしてレチノールという成分が配合されているものがあります。しかし、レチノールはレチノイン酸の約100分の1の生理作用しかないため治療効果を認めるまでには至っておりません。

お肌に塗ると新しい細胞が生まれ、お肌を若返らせる効果があります。 また、厚生労働省からシワ改善効果を認められています。 ..

レチノイドがコラーゲンの産生を活性化させ、線維芽細胞の増殖を増やすことで、小じわ・毛穴・肌の張りの改善効果や毛穴・皮脂腺に薬剤が浸透することで、皮脂のコントロールの抑制・ニキビ肌の改善に効果的です。

トレチノイン(Tretinoin)はビタミンAであるレチノールの誘導体です。 トレチノインの効果

皮膚科で色素沈着やシワに処方されるトレチノイン濃度は0.025%~0.2%です。この研究を元にすれば、レチノール濃度ではその10倍の0.25%~2%が同等の目安になりますが、デイリースキンケアで使用する場合、当院では0.04%~0.1%の低濃度レチノールから開始して、0.5%程度までを推奨しています。

「レチノール=ビタミンA」だが「トレチノイン=ビタミンA誘導体」

レチノイドの副作用は、「レチノイド反応」として有名ですが、 塗った部位のお肌に熱感、赤み、落屑(らくせつ=皮膚が剥がれること)が起こります。