睡眠について(後編)~良質な睡眠を得るために~|ドクターコラム


ヒトの睡眠は、睡眠の恒常性維持機構と体内時計機構により調節されています。
そのため、日中は高い覚醒シグナルにより覚醒するものの、眠る直前は覚醒シグナルが低くなり、蓄積した睡眠欲求によって眠気を感じるようになります。


メラトニンは、朝の光を浴びてからおよそ14時間~16時間後に分泌が高まります ..

●うつ症状を改善する効果
うつ病により、レム睡眠前の時間が短くなってしまうなどの睡眠の異常が起こることがあります。この症状にメラトニンを摂取することで睡眠パターンを改善させることができるとされています。

●睡眠を促す効果
体内のメラトニンの生成は暗いと刺激され、明るいと抑制されます。このメラトニン制御は網膜錐体ではなく、網膜悍状体で起こっており、光に対する反応は完全に視機能を失っている場合を除いて、視覚障害者の方でもみられます。
このことから、メラトニンは睡眠・覚醒のリズムを整える作用があるため、生活リズムを保った上で就寝の30分〜60分前に服用すると効果があるとされています。
睡眠のみならず、体内時計を正常に整える効果もあるので、崩れた体内時計をリセットし、質の良い睡眠を手に入れるためにも有効だと考えられます。【1】【2】

翌日より、予備実験において測定されたメラトニンリズムピーク位相の5時間後から、 8時間

メラトニン(Melatonin)は睡眠や覚醒のリズムを調節するホルモン。太陽光など環境から入る光刺激が弱まると、脳内の松果体で分泌されるメラトニンの量が増える。逆に環境光が多い日中はメラトニンの分泌量は低い。このような日内変動を概日リズム(サーカディアンリズム)とも呼ぶ。メラトニンには催眠作用があるため、欧米では睡眠薬としてドラッグストアなどで販売されている。メラトニンを含むサプリメントは日本国内でも個人輸入できるが、日本では食品ではなく医薬品としてのみ承認されている。

覚醒状態が長く続くほど、睡眠欲求はより高くなり、また睡眠時には深い睡眠が増えることがわかっています。
しかし、夜更かしや徹夜をしてしまうと、翌日いつもと同じ時間に起床が必要な場合、睡眠欲求が消失しきらないまま、朝を迎えてしまうことになります*3

夜中に最高に増えたメラトニンは朝が来て明るくなると減っていきます。 ..

一方、ヒトは、朝になると覚醒シグナルが高まり、睡眠状態から目覚めます。
そして、夜になると覚醒シグナルが低くなり、眠りやすくなります。
このような、朝、目覚めて夜になると眠くなる働きが体内時計機構です。

●老化を防ぐ効果
メラトニンには強力な抗酸化作用があり、加齢を遅らせることができるとされ、アンチエイジングの代表的なアミノ酸とされています。
メラトニンを増やすためにも、体内時計を整え、規則正しい生活を送ることが重要です。【3】【4】

☆メラトニンはセロトニンが夜の暗闇で変身したもの。睡眠の質が向上する ..

ヒトは、目覚めている状態()が続くと、脳に疲れがたまり、徐々に「眠りたい」という欲求(睡眠欲求)が高まります*1。
睡眠欲求は、ヒトが眠ることにより低下し、適切な睡眠時間がとれると消失します。
このように、疲れた脳を睡眠により休ませ、回復させる働きが、睡眠の恒常性維持機構*2です。

昼寝は、睡眠欲求の解消につながります。しかし、長時間の昼寝をしてしまうと、夜間睡眠までに睡眠欲求が高まらず、入眠しにくくなることもあります。


時差の大きい海外から戻ると海外の時間に慣れてしまい、睡眠サイクルが元に戻りにくくなるために起こります。 ..

コルチゾールは、代謝促進を行うホルモンです。明け方に増加して、血圧や血糖値を上昇させ、起床と日中の活動の準備を行いますが、午後には減少し、それにともない身体の活動量も徐々に低下します。

[PDF] 照明によるメラトニン分泌抑制効果を低減するフィルタ

朝起きて日の光を浴び、夜になると眠たくなるしくみです。
体の中の様々な機関が「それぞれの時計」を持っています。「それぞれの時計」が「それぞれの時間」を刻んでいては、身体はいったい何時なのかわからなくなってしまいます。
そこで、「それぞれの時計」が一緒の時を刻むための「指揮者」の役割をしているのがこの、「体内時計」です。体内時計は脳の中「視交叉上核(しこうさじょうかく)」という所にあります。
体内時計1日は、24時間より少し長い24時間12分というリズムで動いています。朝起きてしっかり光を浴びることで、この「12分のズレ」をリセットし地球時間の24時間と合うようになっています。
さらに、朝にしっかりと光を浴びることで、夜に強い眠気を催すホルモンである「メラトニン」の分泌を促すことができます。
メラトニンは、朝の光を浴びてからおよそ14時間~16時間後に分泌が高まります。例えば、朝7時に起きて光を浴びると、だいたい21時ごろに分泌が高まります。しかし、せっかく分泌が高まっているところを、強い光を浴びてしまうと、分泌が抑えられてしまうので、夜は明るすぎない環境で過ごすことが大切です。

するという,日々の活動サイクルを維持している。 概日リズムは,光により位相反応作用を受け,その作用

●メラトニンを摂取する際の注意点
まれにメラトニンを口径摂取した際にアレルギー性皮膚反応が起こったという報告があります。
多量に摂取をすると、疲労感や睡眠・覚醒のリズムが崩れる可能性があります。
摂取する時間帯により、日中に眠気を引き起こす場合があるので、服用後に車の運転などを控えている場合は注意が必要です。

み)・赤身の牛肉・魚・豆類・チーズやヨーグルトなど、メラトニンやセロトンニンの原材料になる食材を意識して ..

○睡眠でお悩みの方(不眠でお悩みの方)
○うつ状態の方
○老化を防ぎたい方

[PDF] 生殖とメラトニン ―卵巣加齢と生殖補助医療(ART)への応用―

は、概日・季節のリズム調節を行うホルモンです。日中は分泌量が減少し、夜になると増加します*3。就寝時間には、脈拍、体温、血圧などを低下させ、身体を睡眠に向かわせる作用があることがわかっています。

る子もいます。 ○ 早朝覚醒:睡眠のサイクルやメラトニン分泌が.

生物時計(circadian rhythm)とは、個々人の24時間生物学的特性が時間と共に変化して、体内の様々なシステムの作業をコントロールすることを意味します。例えば、ホルモン、体温、睡眠および覚醒などです。生物時計のコントロールセンターは、視床下部と呼ばれる脳の一部に位置しています。生物時計は、体の他のシステムの機能に合わせてリズムを保ちます。睡眠および覚醒サイクルは、生物時計が大きな役割を果たすサイクルの1つです。また、睡眠と覚醒に影響を与える他の多くの要因があります。これには、血流中のホルモンレベル、メラトニンのレベル、体温、そして光の強さが含まれます。例えば、体温が下がるとメラトニンが多く分泌され、眠気を感じますが、逆に体温が上がるとメラトニンレベルが下がり、覚醒します。メラトニンホルモンは、睡眠に非常に大きな影響を与えるホルモンです。メラトニンが高いと、眠りに落ちやすくなります。メラトニンは、夜間にトリプトファンというアミノ酸から松果体で生成されます。通常、メラトニンは夜10時頃から多く分泌され始め、約3時頃に最も多く分泌され、次第に減少して朝7時頃に最低になります。メラトニンは光の影響を受けます。つまり、光が多いと分泌が少なくなり、光が少ないと多く分泌されます。年齢を重ねると、生物時計が変わるり、睡眠が不規則になる要因が複数存在します。これは、視床下部の劣化、血中メラトニンの減少、光への反応の低下が原因です。高齢者が受ける光の量とその期間に関するデータは、高齢者が受ける光の量が徐々に減少し、認知症の症状が現れ始め、特に医療施設で過ごすこととなる様々な疾患に直面した場合、その傾向があります。日中受ける光の量が変わると、睡眠サイクルも変わるため、このような高齢者は深夜に目が覚めることが多くなり、昼間によく眠ります。また、高齢者によく見られる睡眠問題には、よく「不適切な睡眠時間」という状態があります。多くの高齢者が医師に「早く寝て早く起きる」と報告しています。不適切な睡眠時間、または時間外の睡眠は、年齢と共に睡眠サイクルが通常より早く移動する現象です。加齢による体温の変化も通常より早くなり、若い時期に比べて早く眠くなります。一般に、高齢者の体温は夜8時頃に低下し始め、就寝後約8時間で徐々に上昇し、おおよそ午前3時から4時に最高になります。したがって、高齢者は早い時間に寝て、通常より早く目を覚ますことが多いです。この状態をAdvanced sleep phase syndrome (ASPS)と呼びます。中年期にはASPSの発生率は1%ですが、高齢になるとその発生率はさらに高くなりますが、現在のところ具体的な割合は不明です。環境の変化や日々受ける光の量、さらには遺伝子コードも、この状態の原因となる要因の一つです。よく考えてみると、実際には睡眠時間の量は「十分」であることがわかります。しかし時には、社会の他の人と同じように生活し、同じサイクルで眠りたいと思うことがあります。そのため、より遅くまで眠ろうと努力し、その結果として遅く起きられることを期待します。しかし実際には、私たちの体は「抵抗力がある」、つまり「変わらない」状態です。つまり、体温は午前3時から4時の間に依然として高いです。結果として、元の時間に目覚め、さらに悪いことに、睡眠時間がより短くなります。すると、私たちは十分に睡眠をとれていないと感じ、昼間に眠くなります。時には、仕事中や会議中にうとうとしてしまい、結局、いらいらしたり、生活に満足できなくなります。最も効果的な方法は、「」をつけることです。1〜2週間遡って行うべきです。さらに、「wrist actigraphy」と呼ばれる装置を手首につけるのがベストです。約3-7実際、この状態は日常生活に影響を与えない限り治療を必要としません。しかし、この睡眠サイクルの影響を大きく受ける人は、医師に相談して治療を受けることができます。病院に来ると、一般的な症状の評価と一連のテストが行われ、体内のメラトニンレベルや睡眠サイクルの異常をチェックします。治療は、薬を使わない方法が最初に考慮されます。睡眠サイクルを調整し、強化するための治療です。これには「Bright-light therapy」が含まれます。しかし、一部の人にはメラトニンが不足している場合、体内のホルモンレベルを増やすためにメラトニンを投与することができます。Bright – light therapyは、現在で最も良い結果をもたらす治療法です。この原理は、特定の時間帯に患者に多くの光を提供することにあります。午後遅くや夕方に少なくとも2時間、患者を強い光にさらし、睡眠サイクルを後ろにずらします。この方法で、体温とメラトニンのレベルを調整することもできます。最も効果的なBright-light therapyは、「太陽光」です。患者は、午後遅くや夕方に屋外活動を行うべきです。これは、睡眠時間を延長するためです。通常、光は最初に目から入るため、この時間帯にはサングラスを着用しない方が良いですが、朝や昼間には装着して睡眠サイクルが近づくのを防ぐべきです。また、現在では「Light box」と呼ばれる装置もあり、最大2500 luxの強い光を提供できます。これは、特に自力で動けない高齢者にとって非常に役立ちます。ただし、通常の家庭用電球は推奨されません。これは、高齢者の神経受容体を刺激するのに十分な光を提供できないため、睡眠サイクルを変更することができないからです。不適切な睡眠時間は時には日々の生活に悪影響を及ぼすことがありますので、このような症状がある場合は、適切なアドバイスを得るために医師に相談することをお勧めします。

サイクルをコントロールしています。 メラトニンが乳がんリスクに与える影響

【1】不眠症の患者を対象に、メラトニンを1日あたり7mgの量で10年間摂取させたところ、不眠症が改善されたことから、メラトニンは不眠症改善に役立つと考えられています。

しかし、明暗サイクルだけを24時間周期に固定すると、睡眠覚醒リズムは24 ..

●メラトニンの生成
通常、メラトニンは松果体にてトリプトファンからセロトニンを経て体内合成されます。このため、まずはトリプトファンを多く含む食材から摂取する必要があります。
メラトニンが生成される量は光量にも関係するため、普段の生活から朝に太陽の光を浴び、夜間は就寝前や就寝時には周囲をできるだけ暗く保ち、一日のリズムをつくる必要があります。日光を浴びるのが難しい場合は、照明などの人工的な光を上手に工夫することで、メラトニンの生成をスムーズにすることが可能です。

メラトニンは、別名睡眠ホルモンとも呼ばれ、眠気を誘う作用があります ..

小野薬品工業と、同社傘下で健康食品販売を手掛ける小野薬品ヘルスケアは2022年3月、睡眠の質を上げるサプリメント「REMWELL(レムウェル)」を発売した。マルハニチロとの共同開発で得られた水産物由来の脂質を原料としており、小野薬品として初の機能性表示食品となる。

ノンレム睡眠とレム睡眠をあわせた一周期、約90分のサイクルが、一晩に4〜5回繰り返されます。 ..

レムウェルはイクラ由来の脂質と、深海ザメであるアイザメの肝油から得られるDHA、EPA、DAGE(ジアシルグリセリルエーテル)を含む。サプリメントを摂取すると、ノンレム睡眠の最も深い段階にあたる「深睡眠」とレム睡眠の時間がそれぞれ長くなり、睡眠のサイクルが安定することを、脳波測定で確認している。サプリメントに含まれるDHAは睡眠を誘導する脳内ホルモンのメラトニンを分泌させる作用があることが報告されている。イクラには両親媒性のリン脂質が豊富に含まれ、このリン脂質がDHAと結合すると、DHAの血液脳関門通過を促し、脳内への作用を高める効果があるとされる。