治療は、抗菌薬(エリスロマイシン、クラリスロマイシンなど)の内服が中心となります。



方法

2012年2~7月の期間に、震災関連症例の届出のあった自治体から、医療機関へ自記式調査票を配布し回答を得た。また、当該自治体は電話等による追加の聞き取りも行った。調査票の内容は、受傷状況、破傷風発症前後における治療内容、初発症状・主訴、基礎疾患、受診医療機関であり、その他自由記載欄も設けた。


夏にプールで流行ることもあり、別名「プール熱」とも言われます。 □RSウイルス感染症 ..


各症例の経過

以下に症例毎の経過を示す。
10症例(表1)中、症例4、7、10は追加調査未実施のため、経過に関する詳細情報はない。

【症状】
元気だった子が、突然顔色が悪くなり、吐き出します。
最初は熱がなくても、吐き出して12時間後から発熱する場合もあるので注意しましょう。
下痢は、軟便から水様便まで様々です。
ウイルスの種類によっては便が白っぽくなったり、血が混じることがあります。

治療にはクラリスやジスロマック,ミノマイシンなどの抗菌薬を用います。


2011年3月11日の東日本大震災後2011年3月~2012年3月の期間に、岩手県と宮城県等の医療機関から震災に関連した破傷風症例(以下震災関連症例)計10例の届出があった(表1)。このうち7例について、自治体とともに積極的疫学調査として追加調査が実施できた。今回はその7症例(表1中の症例1~3、5、6、8、9)についての調査結果のまとめを報告する。なお、前号では、全国及び被災三県(岩手県、宮城県、福島県)における破傷風の2006~2011年の発生動向について、感染症発生動向調査から得られたデータに基づいて報告した()。


【症例1:56歳、男性】
主訴:
呼吸困難、開口障害、歩行困難
基礎疾患:
感染地域:宮城県(報告自治体:宮城県)
現病歴:3月11日に津波に流され、右大腿内側に挫創を受傷。A病院形成外科を受診し抗菌薬(薬剤名・投与量不明)の投与を受けた。3月20日(受傷後9日)に咽頭の腫脹を自覚、次に開口障害、呼吸困難と歩行障害を認めたことから、Bクリニックを受診したのち、C病院感染症科へ救急搬送となった。
臨床経過:臨床所見より破傷風と診断され、抗菌薬(薬剤名・投与量不明)、破傷風トキソイド、破傷風グロブリン(投与量不明)を投与された。気管切開・人工呼吸器装着・集中治療室利用あり。84日間の入院後、軽快し退院となった。

なかでも、クラリスロマイシンやアジスロマイシンが処方されることが一般的です。 ..

【家庭での注意点】
吐き気が強い間は、欲しがっても水分を与えないでください。まずは処方された薬を飲み、様子をみましょう。食事が摂れない時は、ポカリスエットやOS1などを飲ませ、脱水症状を起こさないようにしましょう。

【症状】
好発年齢は幼児期ですが、乳児や成人も罹ることがあります。主に前腕・手掌・膝回り・下腿・足の裏に米ツブ位のブツブツができますが、口の周りや肛門周囲にもできることがあります。まれに体幹部にもできることがあります。
口内炎は、舌・口の中の粘膜・のどの奥に潰瘍性の粘膜疹ができるもので、口の中が痛くて食事が摂れなくなることもあります。今年流行中のものは、高熱になることが多いですが、概ね1~2日で自然に下がります。
まず高熱が2日ほど出て、下がりかける頃に口の中・手足の発疹がでるという経過をたどることもあります。
また、高熱や口の中のブツブツが先に出て、最初は感冒あるいはヘルパンギーナと診断され、後で手足の病変が現れて、手足口病と病名が訂正されることもあります。
但し、ヘルパンギーナと手足口病は、同じウイルスで起きる病気で、本質的には同じ病気です。症状が口の中だけに留まるのか、手足まで広がるかの違いだけで、治療・対処法も同じなので、明確に区別する必要はありません。

RSウイルス感染症(respiratory syncytial virus infection)は、病原体であるRS ..

【症状】
主に3才未満の小児が罹る病気で、毎年お盆休み明け位から流行が治まり、9~10月にピークを迎えます。4~5日の潜伏期間の後、咳・鼻水の症状が2~3日続き、徐々に咳がひどくなってゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴を伴ったり、重症の場合は39~40℃の熱が5日間ほど続いたりします。低年齢の児ほど重症化しやすく、全身状態・呼吸状態が悪い場合は、入院が必要になることもあります。

【症例2:69歳、男性】
主訴:構音障害、後頭部頭重感
基礎疾患:高血圧、狭心症
感染地域:岩手県(報告自治体:岩手県)
現病歴:3月11日に津波に巻き込まれ、3月12日(受傷後1日)に瓦礫の下から発見された。全身打撲および左第2-4指に挫傷を受傷。避難所で応急処置を施されるも止血せず、D病院救急を受診し入院となった。創の縫合処置、点滴、抗菌薬(CFPN-PI 300mg/日)にて軽快したことから、3月13日(受傷後2日)に退院し避難所に収容された。3月19日(受傷後8日)にD病院で創の処置をうけた。また、同日から構音障害と後頭部頭重感を自覚していたため、3月20日(受傷後9日)に避難所の仮設診療所を受診したところ、破傷風、脳出血、脳梗塞が疑われ、D病院へ救急搬送となった。頭部CTで両側基底核の陳旧性小梗塞の所見を認めたが、破傷風を否定できないため破傷風グロブリン(250単位)を投与された後、さらにE病院へ救急搬送となった。
臨床経過:臨床症状・検体検査より破傷風と診断(確定診断は3月25日)し、抗菌薬(PCG 2400万単位/日)、破傷風トキソイド(入院時および退院時)、破傷風グロブリン(250単位)を投与された。気管切開・人工呼吸器装着・集中治療室利用あり。66日間の入院後、津波で受傷した腱板損傷手術のため転院となった。


RSウイルスに有効な特効薬はなく、抗菌薬も効きません。 症状がひどい場合には、解熱剤や咳止めなど症状を和らげる薬が処方されます。

【診断】
上記の症状・胸部聴診所見・既往歴・流行状況・胸部レントゲン写真より本疾患の可能性を疑い、ウイルス抗原(鼻水で検査します)を検出することにより診断が確定します。

Is eye: RSウイルス RSV (Respiratory Syncytial virus) | 日本BD

細菌は人間の都合に合わせてくれません。細菌は「この子は保育園に行ってるから手加減してやろう」なんていうことはなく、「どうにかして生き延びよう」とするものです。抗菌剤は適切な量を適切な回数使うことも大事なことです。

原因微生物としてRSウイルスやヒトメタニューモウイルスが多く、乳児期早期 ..

【治療】
RSウイルスには麻黄湯という漢方薬が有効です。麻黄湯は、その構成生薬に含まれる成分がRSウイルスの表面に結合し、ウイルスが気道粘膜上皮に結合できなくするという機序で、抗ウイルス作用を発揮するとされています。その結果、早めに服用するとウイルスが増殖できず、重症化を防ぎ、発熱期間の短縮が期待できます。
詳しくは、次の論文をご覧ください。

咳や鼻水の薬を服用し、喘鳴がひどい時は、吸入器を借りて、自宅でも吸入をすると、夜間の咳が軽くなって、夜も眠れるようになります。飲食ができなかったり、脱水がある場合は、点滴を行います。このような治療により、入院が必要になるケースは、1割以下に留まっています。本疾患はウイルス感染症ですので、基本的には、抗生物質は不必要ですが、経過中に途中から細菌が感染する(二次感染)ことも多いので、熱が続く時は血液検査をしたうえで、必要に応じて抗生物質を併用することもあります。

抗生剤(抗菌剤)の適正使用 (後編) | みうら小児科クリニック


【症例3:56歳、女性】

主訴:開口障害、背部痛
基礎疾患:糖尿病(無治療)
感染地域:岩手県(報告自治体:岩手県)
現病歴:3月11日に職場で津波に巻き込まれ、流木又はシャッターにより右下腿前面に縦15cm×横6cmの弁状の挫創を受傷。3月12日(受傷後1日)にF病院を受診し、縫合処置と抗菌薬(CCL 750mg/日)の処方を受けた。3月14日(受傷後3日)より創部に発赤・熱感など感染徴候を自覚したが、医療機関を受診せずに抗菌薬の内服を継続していた。3月18日(受傷後7日)に発赤・腫脹が右下腿全体に拡大してきたため、避難所の巡回医師の診察を受けたところ、外科的加療が必要と診断され再度F病院を受診し、創部の一部開放と洗浄消毒の処置を受けた。3月20日(受傷後9日)に、巡回医師に右下腿に握雪感を指摘されたため、F病院でレントゲン検査を受けたところ、右前脛骨筋上にガス像が認められ、破傷風トキソイド、抗菌薬(CTRX 1g点滴静注)の投与を受け、同日G病院形成外科へ搬送、入院となった。21日(受傷後10日)に開口障害及び背部痛が出現したことから破傷風の疑いにて形成外科より救命救急センターに転科となった。
臨床経過:臨床症状より破傷風と診断され、抗菌薬(PIPC/TAZ 13.5g/日)、破傷風グロブリン(4500単位)を投与された。気管切開・人工呼吸器装着・集中治療室利用あり。64日間の入院後、全身及び創の状態が改善しF病院へ転院となった。

・気管支炎 :ほとんどがウイルス性(RSウイルス、ヒトメタニューモウイルスなど)なので抗菌剤は不要

【治療】
自然に治るので、薬なしで経過をみてもいいですが、痛みが強い時には症状を和らげる解熱鎮痛剤を食事の20分前に服用すると、食べられるようになるので、適宜使ってみましょう。

2022年7月からRSウイルスによる気管支炎が大流行中です。 コロナ感染者が流行 ..


【症例5:82歳、女性】

主訴:開口障害、嚥下障害
基礎疾患:甲状腺癌手術、脳腫瘍手術
感染地域:宮城県(報告自治体:宮城県)
現病歴:3月11日の津波後、両側足底にひび割れのある足で泥の中を歩いた。3月22日(受傷後11日)に食思不振を自覚し巡回医師の診察を受けたが、この時点では異常所見を指摘されなかった。3月25日(受傷後14日)に開口障害、嚥下障害を自覚したため、H病院を受診した。
臨床経過:臨床症状より破傷風と診断され、抗菌薬(PCG 1200万単位/日)、破傷風グロブリン(4500単位)を投与された。その後、集中治療を要すとの判断から、3月27日(受傷後16日)にI病院に転院となった。気管切開・人工呼吸器装着・集中治療室利用あり。その後、軽快し退院(入院期間は不明)となったが、退院時、気管切開部のろう孔が後遺症として残った。

② RSウイルス 4人、新型コロナ 4人、ヒトメタニューモウイルス 4人

【症状】
RSウイルス感染症の症状と似ており、4~5日の潜伏期間の後、咳・鼻水の症状が2~3日続いた後、徐々に咳がひどくなってゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴とともに、重症の場合は苦しそうな呼吸をしたり、39~40℃の熱が5日間ほど続いたりします。細気管支炎・気管支炎・肺炎の原因となり、2歳以下では重症化しやすいですが、一般的にはRSウイルス感染症より軽症で済みます。
主に1才以上の幼児(平均2歳6ヶ月)が罹る病気ですが、乳児も罹患し、最年少例では生後2ヶ月児が罹患したこともあります。罹患年齢の上限はRSウイルス感染症よりやや高く、4~6歳の幼児でも発症することがありますが、学童期に発症することは、ほぼないでしょう。終生免疫はできにくいため、繰り返し罹患する場合もあります。
流行の時期は年によって多少異なりますが、一般にはRSウイルス感染症・インフルエンザの流行期とは重ならず、近年ではインフルエンザの流行が治まって来た頃、それと入れ替わるように3月頃から流行り出し、5月頃まで続くことが多いようです。

寝る子は育つ~子どもにとって睡眠が大切な… 2024.08.18

【注意すべき症状】
高熱が続く・頭痛が強い・何度も吐くといった症状の時には、髄膜炎を起こしている可能性があります。予定の再診日を待たずに、もう一度早めに受診してください。入院治療が必要な場合には、しかるべき病院へ紹介いたします。

子どもがかかりやすいRSウイルス!特効薬はある?抗生物質は効くの?

ファロム(ペネム系抗菌剤)
:重症(院内)感染のときの第一選択薬(上述「難治性細菌への抗菌剤」「切り札、伝家の宝刀的な薬」)。当院では、まず使う場面がありません。 (伝家の宝刀は抜かない、のがよいと考えます)

【症状】

【症例6:61歳、女性】
主訴:開口障害、嚥下障害、構音障害
基礎疾患:高脂血症
感染地域:宮城県(報告自治体:さいたま市)
現病歴:3月11日に津波から避難する際、右手第3指にガラス片による5mmの切創、下肢に打撲・擦過傷を受傷した。自宅が流されたことから、倉庫2階に数日避難していた。3月25日(受傷後14日)に開口障害、構音障害を自覚したことから、3月26日(受傷後15日)にJ病院を受診した。
臨床経過:破傷風が疑われ、抗菌薬(PCG 1600万単位/日)、破傷風グロブリン(4500単位)を投与された。同日ICU管理の必要性の考慮から、さいたま市のK病院へ搬送され、抗菌薬(PCG 2400万単位/日、SBT/ABPC 6g/日)、破傷風トキソイド、破傷風グロブリン(投与量不明)を投与された。気管切開・人工呼吸器装着・集中治療室利用あり。62日間の入院後、軽快し退院となった。

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【症状】
ムンプスウイルス(おたふくかぜウイルス)に感染して2~3週間の潜伏期間の後、耳の真下にある耳下腺などの腫れ・痛みを来す病気です。多くは両側の耳下腺が腫れますが、片側が腫れた後、2~3日してから反対側が腫れたり、片側だけで終わることもあります。人によっては、あごの下にある顎下腺が腫れることもあります。腫れがひどくなると、痛みのため口を大きく開けられなかったり、咀嚼で唾液の分泌を刺激して痛みが生じるため、食事が思うように摂れなくなります。発熱は2人に1人位の割合で見られますが、出ても2~3日で下がります。