イソトレチノインの効果と当院のニキビ治療の流れについて解説します。
中等度のニキビ患者638名にイソトレチノインを1日20mg(低用量)投与したところ、12~20歳の患者で94.8%、21~35歳の患者で92.6%が良好な結果が得られたと報告されています(文献1)。重症ニキビはもちろん、中等度ニキビにも優れた効果を発揮します。中等度ニキビに対するイソトレチノイン低用量での内服治療は、患者満足度が高く、かつ副作用の少ない最適な治療法であると報告されています(文献2)。ただし低用量だと再発率が高くなるという意見もあるため注意深い経過観察が必要です。
これは、文献上のイソトレチノインの有効率・改善率と大きく変わりません。
難治性のニキビは単に皮膚だけの問題ではなく、ホルモンバランスや皮脂腺などをはじめとする体の内側の問題が大きいです。外用薬やピーリング、レーザー治療など外側からのアプローチだけではニキビの再発を抑えるのが難しいこともあります。米国ガイドラインでも中等度以上のニキビには内服治療が推奨されています。イソトレチノインは皮脂腺のアポトーシス(細胞死)を誘導させることが報告されており(文献3)、再発率が低くなる理由の1つと考えられます。したがって軽度~中等度であるが再発を繰り返す難治性ニキビに対して非常に有効性の高い治療と言えるでしょう。最近では中等度のニキビに対しても最初からイソトレチノインを使うのが世界的な潮流になっています。
また、炎症を抑えて毛穴の詰まりを防ぐことで、新たなニキビの発生を抑える効果もあります。研究によると、イソトレチノインを1日0.5〜1mg/Kgを16〜32週間使用した場合、90%以上の患者のニキビが顕著に改善したと報告されました。[1]
おおしま皮膚科でのイソトレチノインを使用したニキビ治療の流れです。
②中等度ニキビではイソトレチノインは低用量でも十分な効果が期待できるが、再発率が高くなる可能性がある
ニキビ治療の「最後の切り札」とも言われるイソトレチノインの服用ですが、それでニキビが落ち着いても、服用を止めると再発したり、ニキビ跡がきれいにならないなど、お悩みの方もいます。
皮膚科でのイソトレチノインでも保険適用外となるため注意が必要です。
難治性ざ瘡患者に対するイソトレチノイン(国内未承認)治療について、累積投与量(220mg/kg未満または以上)をベースとした高用量治療群と低用量治療群の患者について比較検討した結果、高用量のほうが有意に有効で、有害事象を増大することなく再発を抑制することが示された。米国・ノースカロライナ大学のRachel C. Blasiak氏らが、前向き観察介入試験の結果、報告した。JAMA Dermatology誌オンライン版2013年10月30日号の掲載報告。
イソトレチノインは、最も有効なざ瘡治療薬であるが、理想的な投薬方法は明らかではない。
研究グループは本試験において、累積投与量が高値の患者におけるざ瘡の再発およびイソトレチノイン再治療の発生割合と、副作用プロファイルの変化について調べることを目的とした。
試験は2008年8月1日~2010年8月31日まで、3次医療を提供する大学病院で複数の医療従事者の協力を得て行われた。
患者へのイソトレチノイン治療は、医師の判断に基づき行われ、評価は、累積投与量に基づき2群(220mg/kg未満群または以上群)に分類されて行われた。
主要評価項目は、12ヵ月時点のフォローアップにおける再発率(イソトレチノイン治療コース後の局所または経口のざ瘡治療薬による治療が行われていた割合)または再治療率(イソトレチノインによる再治療が行われていた割合)、および12ヵ月間の治療の間または治療後に患者が経験した副作用であった。
イソトレチノイン治療の累積投与量の主な評価は以下のとおり。
・試験に登録されたのは、合計180例のほかの治療が無効のざ瘡患者であった。そのうち116例(64.4%)が12ヵ月時点のフォローアップを受けた。
・12ヵ月時点で、患者の97.4%が「にきびが改善した」と報告した。
・全体では12ヵ月時点の再発率は32.7%、再治療率は1.72%であった。
・イソトレチノイン低用量治療群では、再発率は47.4%(95%信頼区間[CI]:32.3~63.0%)であったのに対し、イソトレチノイン高用量治療群は26.9%(同:18.3~37.8%)であった(p=0.03)。
・両群におけるほぼ100%の患者が、治療期間中に口唇炎と乾皮症を呈した。
・イソトレチノイン高用量治療群では皮膚炎が認められた患者の頻度が有意に高かった(53.8%対31.6%、p=0.02)。
・そのほかの副作用は、両群間で有意差は認められなかった。
・著者は、「本試験において投与されたイソトレチノイン量は、先行試験で使用されたものよりもかなり高値なものであった」と述べたうえで、イソトレチノイン治療完了後1年時点において、220mg/kg以上の投与を受けた患者のほうが、再発リスクが有意に減少したことが判明したことを報告した。また、高用量治療群で治療中にみられた唯一の副作用は発疹であったことも報告した。
・以上を踏まえて著者は、「今回の試験の結果は、イソトレチノインによるざ瘡治療は、高用量のほうが有意な有効性を示し、副作用を増大することなく再発を抑制することを示すものである」と結論している。
一方、すでにできてしまったニキビ跡や色素沈着に対する直接的な効果はありません。ただし、ニキビが重症化することで生じるニキビ跡や色素沈着の予防には効果的です。イソトレチノインについて、さらに詳細を知りたい方は、もご覧ください。
ため、イソトレチノインをご検討している方も気軽に服用開始できます。
イソトレチノイン(当院はアクネトレントを使用しています。)はビタミンA誘導体の内服薬です。
ニキビ発症の主要な原因である皮脂の過剰分泌や角化の異常を抑えることでニキビを改善し、新しいニキビができにくくなります。
イソトレチノインは治療効果が非常に高く、6ヶ月間〜8ヶ月間内服することでニキビを大きく改善します。また、ニキビ症状が落ち着いた後もニキビの再発抑制効果がある飲み薬です。
(*再発を抑制する場合は長めに内服する必要があります。)
イソトレチノインの内服治療は有効性が高く、90%以上の方に改善がみられます。
日本では保険適用外のお薬ですので自費診療となります。
また、ニキビほどではありませんが、皮脂抑制作用により酒さ(赤ら顔)に対する治療効果もあります。
イソトレチノインは重症なニキビに効果的ですが、具体的にはどのような効果があるのでしょうか。
上記のように、イソトレチノインにはさまざまな副作用が確認されています。
イソトレチノインは重度のニキビ治療に使用されるケースがほとんどでした。しかし、近年では、中等度のニキビ治療にも有効であることが複数の研究によって報告されています。[2]
イソトレチノインの副作用には、頭痛や吐き気などが見られる場合があります。
ニキビの原因とされる皮脂の過剰分泌や角化を抑え、アクネ菌に対する抗菌作用や抗炎症作用も優れています。既存のニキビを減らして、新しいニキビも生じにくくなります。中等症のニキビ患者の約98%に改善の効果があったと報告されています(再発率は30-40%)。個人差はありますが、1〜3ヶ月程度で効果が実感でき、内服終了後も一定期間にわたってニキビの再発を抑える効果が期待できます。
イソトレチノインを服用すると、肝機能が低下することがあります。
ほぼ同じだと思われがちですが、よく考えてみると両者は異なることに気がつきます。重症ニキビに対してベピオゲルやデュアックゲルなどの標準治療を適切に行えば、それなりの効果が得られ、やがて軽度~中等度の症状に落ち着きます。しかし、そこからなかなか良くならず治療が長期におよぶ場合があります。つまり症状は軽度~中等度であるが、難治性のニキビというわけです。そのようなケースではやはりイソトレチノイン内服が推奨されます。重症でなければ適応外などという保険診療にありがちな処方制限がないのが自由診療のメリットです。
イソトレチノインを服用すると精神疾患を引き起こす可能性があります。
イソトレチノンはビタミンA誘導体であり、皮膚のターンオーバーを早め、毛穴が詰まらないようにします。また、皮脂の分泌を抑える作用・アクネ菌に対する抗菌作用・抗炎症作用を持ちます。
イソトレチノインを服用すると一時的にニキビが悪化する可能性があります。
・低用量イソトレチノインによる中等度ニキビ患者638名の研究
中等度ニキビ患者638名を、イソトレチノイン1日20㎎で6カ月治療し、12〜20歳の患者の94.8%、21〜35歳の患者の92.6%のニキビが治癒しました。
その後4年間のにきび再発は、12〜20歳の患者で3.9%、21〜35歳の患者で5.9%で、
主な副作用は、軽度の肝機能異常が4.8%、血液検査での軽度の脂質レベルの上昇が4.2%でした。
そのため、イソトレチノインの服用は自己負担となることを理解しておきましょう。
・179名のイソトレチノイン治療1クール後の3年間の追跡調査
35%:再発がみられらなかった。
27%:抗生剤内服で、再発ニキビをコントロール出来た。
23%:再発し、イソトレチノインの再投与の適応となった。
16%:塗り薬治療で、再発ニキビをコントロール出来た。
重症ニキビに使用されるイソトレチノイン(アクネトレント)の効果は?
・イソトレチノイン治療の再発に関する研究
1日0.5mg/kgの投与で再発率39%、1日1mg/kgの投与で再発率22%でした。
1クールの合計服用量が体重(kg)×128㎎以上で、その後の再発がより抑えられやすくなります。
なので、期間を決めてなるべく一気に十分な量を服用する方が効果的です。
① 1 日 0.5mg/kg の投与で再発率 39%、1 日 1mg/kg の投与で再発率 22%と有意差があ
イソトレチノインは、通常重度のニキビ治療に使用される薬です。しかし、軽度のニキビであっても、従来の治療で効果がない場合や傷跡のリスクがある場合に使用されることがあります。
ホルモン治療の再発率は60%以上と高めで、イソトレチノイン治療の再発率は30%です。
以下のような方は、イソトレチノインを使った治療が有効なケースが多くあります。ニキビ跡になると治療の難易度は上がるため、早めにニキビ治療することが重要です。
割合でこの外用では治療がうまくいかない、あるいは落ち着くが再発を繰り返す方がおられます。
一方でイソトレチノインは皮脂腺を退縮させる作用があるため、再発を抑えることができ、かつ再発しても症状は軽度で済みます。ただし、再発率は文献によってかなりのばらつきがあるためあまり参考になりません(そもそも再発をどのように定義すべきかという問題があります。定義が変われば再発率も変わります)。再発率はイソトレチノインの投与量、投与期間、併用薬の有無、重症度、年齢、性別など様々な要素が関与するため一概には言えませんが、おおむね30%程度と考えておけば良いでしょう。Quéreuxらは再発率が高くなる患者背景として、年齢が若いこと、家族歴があること、胸や背中にもニキビがあることを挙げています(文献1)。これらに該当する場合には投与量を多くすることが望まれます。なお、最新のメタアナリシスによれば再発率を下げるにはイソトレチノインは低用量ではなく、通常量が推奨されています(文献2)。
ニキビの改善率も高く、再発率も5%以下とニキビ治療としても人気の高いお薬となっています
海外では中等度~重度のニキビに対するイソトレチノインは第一選択として位置づけられおり、世界のスタンダードなのです。すでにお気づきのように日本のニキビ治療は海外に比べて大きく遅れています。当院でイソトレチノインを希望される患者さんの重症度はそれほど高くはない印象です。むしろ中等度で再発率の低い治療を希望される方が多いようです。難治性ニキビはもちろん、治療満足度が低い場合にも有力な選択肢です。当院ではマニュアル通りに処方するのではなく、イソトレチノインの最適な内服量や使用法を提示します。また副作用を軽減させるための対策も説明します。
そのため、治りにくいニキビ跡になるのを予防するためには、イソトレチノインは有効だと言えます。 ..
ある研究によると、0.3-0.5mg/kgの低用量のイソトレチノインは、軽度のニキビに効果があり、副作用も最小限に抑えられる可能性があると報告されています。[3]ただし、イソトレチノインの使用は、専門医による診察が不可欠です。
再発しにくい肌へと導きます。ここでは、イソトレチノインの特徴や治療の ..
②イソトレチノイン内服治療は再発率が低く、再発しても症状は軽度で済む
1日1回内服するのですが、半年ほど内服すると3~5年にわたりニキビができにくくなり治療後60%の方が再発しないと言われています。
イソトレチノインは誘導体の一つで、ニキビに対しては、皮脂腺の退縮による皮脂分泌抑制、抗炎症作用、皮脂抑制による毛漏斗部の角化異常を抑止するとされます。