3) 日本マイコプラズマ学会:肺炎マイコプラズマ肺炎に対する治療指針, 2014.


マイコプラズマ感染症は本菌独特の増殖様式から,遷延化すればするほど各種炎症性サイトカインもまた誘導され,間接的な炎症反応が強くなることが考えられます。クラリスロマイシン等が炎症反応に関わるサイトカインの産生を抑制する作用があることから,耐性菌の治療においても効果が期待できるとする報告 もあります。しかし,MLs耐性マイコプラズマの現状と臨床症状が遷延化する症例の明らかな増加傾向からは,このまま見過ごしているわけにはいかないことも事実です。


[PDF] 「マイコプラズマ肺炎」来襲でも落ち着いて。小児科専門家の助言1

そもそもマイコプラズマ感染症は4年ごとに繰り返されるといわれていましたが,それも をみますと崩れつつあります。流行は学童から始まり,学童によって家族内へ持ち込まれ,さらに家族内感染へと広まっていくようです。

その反面,今までに集計された症例の中には臨床症状が強く,また重症化例では,抗菌薬と同時にステロイドが使用された例が15%程度あります。特に発症から1週間以上の遷延化例でステロイドが投与された例においては,各種炎症性マーカーの値が亢進している例がみられ,ことに LDH やフェリチンなどの値が上昇している例が目立つ傾向にあります。ステロイド投与のタイミングと,いかなる時に投与すべきかという臨床検査値との関連については,今後明確にする必要があるように思います。

[PDF] マイコプラズマ肺炎流行に対する日本小児科学会からの注意喚起

しかしながら,MINO 投与後3日目で菌量が減少するに留まった症例においても,解熱と臨床症状も改善しており,再発・再燃例も見られていないことです。マイコプラズマ感染症においては,病巣内の菌量を1/100あるいは1/1,000以下に減少することができれば,治療そのものに支障がないのかもしれません。これも今後の研究課題と思います。

しかし,マイコプラズマそのものは,MINO 投与開始後3日目に3例は陰性化していましたが,残りの7例では推定菌量は減少しているとはいえ残存しています。この現象には経口薬としての吸収性のバラツキが反映されているのかも知れません。また,MINO そのもののマイコプラズマに対する抗菌作用が殺菌的であるのか,静菌的であるかということとも関係しているのかも知れません。いずれにしても今後の研究課題です。

5)尾内一信:小児呼吸器感染症ガイドライン 2011 の改訂の

には,小児のマイコプラズマ肺炎例で遷延化して入院を余儀なくされ,MINO が投与された10症例の菌の消長を示します。検査材料には上咽頭ぬぐい液を使用し,real-time PCR 法と培養により確かめています(未発表データ)。

入院後に MINO の静注(2日間)に変更され,24時間後には解熱しています。その後は MINO の経口投与(2日間)に切り替え,5日後に退院となっています。

[PDF] ステロイド投与が奏効したマイコプラズマ肺炎の検討*

マイコプラズマ感染症と診断され MLs が投与されたにも関わらず,臨床症状が改善しないことと胸部レ線像の増悪がみられたことから,耐性菌を疑い入院加療となっています。入院時に実施された上咽頭ぬぐい液の real-time PCR 検索でマイコプラズマ陽性と判定され,後日培養によって菌が分離され,耐性菌であることが判明しています。

本邦では成人のマイコプラズマ肺炎における耐性菌の出現状況は調べられていませんのでそのことには触れませんが,耐性菌による感染症例が既に報告されています 。最近 TFLX と同系列にあるレボフロキサシン (LVFX) が成人のマイコプラズマ疾患に対しての適応拡大を取得しています。しかし,LVFX の小児に対する安全性は確認されておりません。その他にガレノキサシン (GRNX) も成人マイコプラズマの適応があります。


クラリスロマイシン錠50mg小児用「大正」に関する限定出荷について

4つ目は,DNAレベルで迅速にマイコプラズマの有無を検索する方法です。i) 電気泳動を伴ういわゆる従来のPCR法,ii) LAMP 法 ,iii) 蛍光標識したプローブを用いる real-time PCR 法 です。LAMP 法は日本で開発された方法で,最近保険適用となりました。

近年、抗生物質の効かない耐性マイコプラズマが流行っているそうです。

3つめは,保険適用となっているキットのイムノカード「マイコプラズマ抗体キット」です。IgM を検出する本キットは迅速性に優れていますが,特異抗体の上昇には数日かかることや,乳幼児や成人でもまれに特異抗体が上昇しない例があることです。また,偽陽性がみられる場合もあります。

ロライド耐性マイコプラズマが増えており、マクロライド系抗菌薬で 2 ..

一般的な感染症であれば、服用開始から2~5日程度で症状が改善してきます。
ただし、症状が良くなったからといってすぐに服用を中止してはいけません。症状をしっかり改善し、かつ耐性菌の発現を防ぐためには一定期間服用を続けなければいけません。
したがって、重篤な副作用などがない限り、処方されたクラリスロマイシンは飲み切るようにしてください。

10-15mg/kg/ 日(最大 400mg/ 日) 10 日間

年少児でチアノーゼを伴っている場合,あるいは年長児・成人で呼吸困難や重症感が強い場合は,マイコプラズマ感染症でも急性呼吸窮迫症候群など通常の肺炎とは別の病態が起きている可能性があり,あるいは他の病原体による混合感染を鑑別する必要もあるので,早めに専門医に相談する。

▷一手目:クラリス®50mg錠(クラリスロマイシン)1回7.5mg/kgに相当する錠数1日 ..

2022)。2023年の流行においても、北京、河南省の病院を受診した小児のマイコプラズマ肺炎において、マクロライド耐性がそれぞれ100%、91%であったと報告されている (Chen Y.

小児におけるマクロライド系薬耐性Mycoplasma pneumoniaeの大流行

一手目にて72時間経過を観察し,改善がみられない場合,二手目への変更を考慮する。奏効薬剤については総投与期間を7~10日間として,治療終了とする。

マイコプラズマ感染症の症例から MLs 耐性マイコプラズマを分離し,世界 ..

2021)。
国内でマクロライド耐性率が低下した要因として、マクロライド耐性菌の出現を考慮した診療ガイドラインの普及、2016年からの薬剤耐性(AMR)アクションプランにより医療機関における抗菌薬の適正使用が進んだこと、マクロライド耐性率の上昇により小児に対しても使用可能なニューキノロン系抗菌薬の使用が増加したこと、耐性化の進んでいない2型系統株の割合が上昇したことなどが考えられている(国立感染症研究所.

[PDF] マイコプラズマ肺炎増加に関する学会からの提言について(周知)

同じ成分の薬です。どちらも先発品です。製造会社が異なりますがどちらもクラリスロマイシンであることには変わりありません。薬価には多少の違いがありますが、先発品とジェネリック薬ほどの大きな差はありません。

本マイコプラズマ学会:「マイコプラズマ感染症(マイコプラズマ肺炎)急増 ..

その感度を小児 CAP の主たる原因細菌である肺炎球菌とマイコプラズマおよびインフルエンザ菌について に示しました。3菌種とも PCR と培養との間には,感度100%,特異度は95.4%以上であることが示され,マイコプラズマの抗体価と PCR との間においても感度と特異度はそれぞれ90.2%と97.9%と優れていることが示されています

マイコプラズマ肺炎に対する第1選択はマクロライド系抗菌薬で、アジスロマイシン、エリスロマイ

『私どもの小児マイコプラズマ肺炎例における検査値データの集計によりますと,年齢によって多少の相違はありますが,一般的には, i) WBCは正常値よりやや高い程度で平均値は6,600 cells/μl (2.300-19.800)であること, ii) 好中球優位であること, iii) CRP の平均値は 1.8 mg/dL (0.1-13.4)程度であること, iv) 血沈が亢進している場合が多いことなどが明らかにされています。』

マイコプラズマ肺炎は“肺炎マイコプラズマ”という細菌による感染症で、3 ..

マイコプラズマ肺炎重症化の病態としては過剰な免疫応答が起きているという宿主側の要因が重要と考えられ,ステロイドが有効であるが,安易な投与は慎むべきである。

※1 マクロライド系抗菌薬:クラリスロマイシン、アジスロマイシンなど。

2024)。一方で、EU/EEA域内の多くの国ではマイコプラズマ肺炎の届け出義務がないことから、情報は限られているとしている(ECDC, 2023)。
米国では全国規模のサーベイランス体制は取られていないものの、COVID-19流行以前は3~7年ごとに流行がみられていた。COVID-19の流行以降、米国内での発生は減少したものの、2024年には小児でのマイコプラズマ肺炎が増加していると報告されている(CDC, 2024)。
また、中国においては、2023年5月以降、小児における肺炎が増加しており、この原因としてマイコプラズマ肺炎が多くを占めていることが報じられた(参考:)。11月に行われた国家衛生健康委員会の記者会見では、呼吸器感染症が全国的に増加しており、その中でも特にマイコプラズマ肺炎が小児において重要な疾患であるものの、小児の呼吸器感染症の原因としてはインフルエンザをはじめとしたウイルス感染症が最も一般的であるとしている(国家衛生健康委員会, 2023)。

2018 年 10 月最終更新 作成:黒田浩一 監修:細川直登

妊娠中や授乳中の場合にはクラリスを使用できないわけではありませんが、気軽に内服できるわけでもありません。妊娠中に高容量のクラリスを投与すると胎児に心血管系の異常、口蓋裂、発育遅延等の異常が生じる可能性があると動物実験にて報告されています。また、クラリスは母乳にも移行します。病気の種類に応じて、治療を行うメリットと治療を行わないデメリットを比較・検討し、担当医と十分に相談して治療に当たりましょう。

当科で治療を行った肺炎マイコプラズマ LAMP 法陽性例の検討

また,この方法では陽性反応を示すサイクル数から検体中に含まれる菌数も推定できることも示されています。つまり,マイコプラズマに関しては,私どもが公表しているプライマーとプローブを使用し,規定のサイクル数までの間に陽性反応がみられれば,マイコプラズマ感染症と診断してもほぼ差し支えないことになります。

[PDF] マクロライド系抗菌薬が無効であったマイコプラズマ肺炎の 1 例

マイコプラズマは検査で確定することが難しく、実際はもっと多くの患者がいることと思われます。また症状が咳だけで、熱がないのに肺炎のこともあり要注意です。